■STEP- 調温|テンパリング
テンパリングは、聞いた事があります。今まで作ってきた手作りチョコレートの工程にもあります。
コンチングで安定化させたチョコレートの液体を結晶化させて融点を同じにする作業。
チョコレートが固まった時、出来上がりがまだらになった事はありませんか?
艶々の口どけが良いチョコに固めるにはこのテンパリング作業が重要になります。
テンパリングは [ 50℃ ⇒ 25℃ ⇒ 45℃ ]と温度変化させ練ります。
50℃
湯煎にかけて50℃までチョコレートの温度を上げます。
25℃
湯煎からはずし、水を張ったバットに入れ25℃まで温度を下げます。
45℃
再び、湯煎にかけて45℃までチョコレートの温度を上げます。
温度調整が微妙ですが、テンパリング終了です。
699gのチョコレートが出来ました。
あのカカオ豆だったチョコレートが…と思い返すにはまだです。
型に流して成型します。
■TEP-8 型取|モールディング
型枠にチョコレートを流し込み、冷蔵庫で固めます。
後はチョコレートが固まるまで待つのみ。
次の日、冷蔵庫から取り出したチョコレート。
少し、気泡が出ましたが、滑らかな表面です。
チョコレートを取り出すまで、慎重に…
出来ました!カカオ豆から作る手作りチョコレートの完成です!
表面もつやつやでテンパリングも成功しました。
さて、お味は…
おいしい!!
食感はざらざらしています。
しかし、濃厚な味わいのこのチョコレートにはその舌触りがとても良いのです。
味も濃厚なだけではなく深みもあり、少し酸味が抜ける感じが絶妙。
目指したのは、市販品のようなとろりと溶ける様な口当たりのチョコレートでしたが、
出来上がったのは市販品では買えないような、特徴的なチョコレートでした。
手作りチョコレートの作った後の感想に「輸入された安物のチョコレートのような味」とありましたが、
決してそんな事はありません。
使っているカカオ豆の良さもあるのかも知れませんが、
少なからずチョコレート作りの工程がうまく出来たのだと自画自賛です。
おいしいと言ってパクパク食べましたが、カカオの含有率が高いせいか脳みそがくらくらします。
ポリフェノールたっぷりで身体にも良さそうです。
初めて作った「カカオ豆から作る手作りチョコレート」。
作っていく工程で、更にチョコレートの奥深さを知りました。
それでもまだまだ奥が深いチョコレート作り。
安定したおいしいチョコレートを作るポイントの「コンチング」「テンパリング」作業。
チョコレートの構造が変化する事により、その美味しさが作られる工程でもありました。
使う材料の重要さもひとつですが、
何よりチョコレートが出来るまでの労力が並々ならぬものであった事があります。
けして高い技術が必要という訳ではありません。
一つのものが出来上がる事をめざし、黙々とそして丁寧に作業する事の大切さを学んだチョコレート作りでもありました。
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