暑い夏。鰻は古くから強壮食品として鰻を食べられてきたようです。
ここ数年、私の中では土用の丑の日は「うな重」が恒例となっていましたが、
今年は人生で初の「ひつまぶし」をいただきたいと思います。
ひつまぶしと言えば名古屋。名古屋には古くからの名店が数多くある。
というのが私のひつまぶしの印象。
今回ひつまぶしをいただくのは名古屋ではなく弘前。
場所は弘前の老舗和食料理店、うなぎ料理でも有名な「なかさん」です。
ひつまぶしについてWikipediaでは「天然のウナギには質にバラつきがあり
かたく質の悪い小さなウナギは鰻丼として客に出せるものではなかったため
細かく刻んで大きな櫃に入れてかき混ぜ「賄い料理」としてお茶づけなどで食べていた。」との記述がありました。
なかさんのひつまぶしの鰻はどうでしょう。
青シソと胡麻がごはんの上に敷いてあり、鰻は食べやすい大きさに切られて盛り付けされています。
鰻の脂はあっさりしていて身も口の中でほどける食感です。
もう少し鰻の風味を感じたいとも思いました。鰻も脂が美味しいのですから。
鰻のタレは程よいお醤油の味。タレのこってり感はありません。
ひつまぶしと言えば食べ方を変えていただく楽しみがあるのが特徴。
①一膳目はおひつからお茶碗にもりいただきます。
②二膳目は薬味のワサビを入れて。
おおっ!ワサビひとつで鰻の味わいが変わる!
元々あっさりした風味ですが、旨さが引き立つ感じです。
③三膳目はお茶漬けとしていただきます。
お出汁をお茶で出したお茶漬け用のお出汁をかけて
いただくとまた格別。
鰻だけで食べた時はあっさりした味わいでしたが、
鰻にお出汁が絡まり鰻の味が濃厚になりました。
正直、うな重との違いはそうそうないと思いましたが、ひつまぶしは、ひつまぶしの美味しさがありました。
私はお茶漬けとして食べたかったので「お出汁」を選びましたが「肝吸い」にする事もできます。
お出汁はお茶も通して出しているとの事。オーダー時にどちらか選べるようになっています。
お通しに出る湯葉刺しとデザートのミルクプリンも美味しく、一気に食べてしまいました。
うな重の重厚感も良いですが、ひつまぶしの様に食べ方を変えて味わうのも時には良いですね。
鰻に多く含まれているビタミンAは、胃腸や風邪の予防にもなり、
おいしい鰻の脂も不飽和脂肪酸のEPAやDHAを多く含んでいることが判明し、コレステロールを抑えて血流を良くするなどの健康効果もあるそう。
土用の丑の日だけではなく、夏バテ防止にもいろんなお店の鰻を食べ歩きしようかしら。
定休日:日曜日