生まれてはじめてのワイン作り。
前回は、機械をセットするところまでご紹介していました。
■vol.1 ワインは生きている~青森県鶴田町「WANOワイナリー」
『ワノワイナリー』は、10月11日に青森県鶴田町に第1号のワイナリーとしてオープン。
ワインの生産は今回が記念すべき第1回目とあって、おろしたてでピカピカの最新の機械が揃っています。
とはいえ、ワイン作りはやはり人の手があってこそ。
「ワイン作りは体力勝負」 この意味がやっと分かりました。
タンク2本分(ワイン2,000ℓ)の量にあたるぶどうです。
これを一箱ずつ重さを計っていきます。
オーナーの
八木橋英貴(Hideki Yagihashi)さんの愛娘さんとお母様の連携プレイ。
親子3代でのワイン作り、素敵ですよね。
その空間に参加させていただけたのだから、私も一生懸命働かねば!!
計測が終わった箱を
除梗破砕機の側に積んでいきます。
▼除梗(ぶどうの茎を取り除く)して、破砕(ぶどうの実を潰す)させる機械の様子はこちら
じゃんじゃん運ぶぞー!!!
1箱は約12キロ。見た目よりも地味~に重いです。
これがなーんと188箱。目が回ります。
総重量約2.2トン
みんなで手分けしたとはいえ、100㎏のお相撲さんを22人も運んだんだ...これ腰にきます...(笑)
使用されるぶどうは、もちろん
鶴田町が日本一の生産量を誇る「スチューベン」
スチューベン...元々はアメリカはニューヨークの生まれ。
同緯度である青森県の津軽地方は、気候や風土がスチューベンの生産にとても合い
今では鶴田町を代表する農産物になりました。
今年は全体的に小ぶりで収穫量も少なかったそう。
でもその分、うまみが凝縮されているんでしょうか。
糖度が高く口いっぱいに甘みが広がります。
こんなに美味しいスチューベン。
「決してワインに向いている品種ではないんですよ」と聞きびっくりしました。
ワインは発酵後に熟成させ、その味わいを楽しむのが一般的ですが
スチューベンは”熟成”には適していないのです。
”美味しいぶどうなら美味しいワインが出来る”
そう私が考えるような、そんな単純なものではなく
...個性があって、生き方・生きる場所もそれぞれ違う・・・それってなんだか人間みたい...!
何年も寝かせる〈熟成型のワイン〉ではなく、作ってその年に飲んで楽しむ〈早飲みタイプ〉のワインを。
スチューベンの特性を生かし、フレッシュで生き生きとしたワインを目指します!
ぶどうの箱(12キロ)を脇に抱えながら、潰れて腐敗している実やカビがついた実はないかチェックしていきます。
悪い粒が混じるとワインに雑味が混じってしまうからです。
実のチェックは丁寧に、かつテンポよく。
これがとても大変で慣れるまではモタモタしてしまいました。
箱を抱えている左側の肩がプルプルしてきて、女子チームは2人体制に。
しかし、100箱を過ぎるあたりには、実を素早く見分けられるようになって
やればやるほど上達していくのでとても楽しかったです。
さて、今回は鶴田町が誇る農産物・スチューベンの話を中心にご紹介してきました。
ワイン作りには、向いていないのでは?と言われていたスチューベンでなぜワインを作ろうと思ったのか?
なぜ鶴田町にワイナリーを作ろうと考えたのか。
オーナーの八木橋さんにお話しを伺いました。
次が最終章です。
■vol.3 鶴田町で生きる~青森県鶴田町「WANOワイナリー」
▼青森県鶴田町「ワノワイナリー」プレオープン当時の様子はこちらから
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