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楽しみにしていた夕食の時間になりました。
今回の旅の目的のひとつである、春が旬の「トゲクリガニ」を楽しめる特別会席。
期待に胸を躍らせながら、御食事処「折鶴」まで向かいます。
ロビー横の階段をのぼっていくと、落ち着いた和の雰囲気が漂う静かな空間が広がります。
花瓶等のアート作品が飾られていて、時間をかけてゆっくりと歩きたくなります。
普段落ち着きのない私たちですが、足をとめてこの空間を楽しみながら進みます。
この静かに流れる時間を味わうのも、旅の醍醐味ですね。
食事処「折鶴」は、和モダンな落ち着いた雰囲気。
大きな窓がある解放感あふれる席に案内されました。
個室のお席ではないのですが、目の前に広がるのは美しい自然の景色なので
周りを気にせず、まるで個室にいるかのような感じで食事をとることができます。
席につくとまず気になるのが、お品書き。
「津軽の春のお献立」ということもあり、春を感じさせるメニューが並びます。
どんなお料理なのか想像がつかないようなメニューもあり、期待が最高潮に高まります。
・先付け:トゲクリカニと蟹味噌 山菜の和え物
まず運ばれてきたのはウルイとウドの白和え。
シャキシャキとした歯ごたえと音が心地よく
このあとの食事の楽しみをより一層駆り立てられるような気分になります。
先付けからいきなりの「トゲクリカニ」の登場。
別名「花見蟹」とも呼ばれる陸奥湾でとれる春の味覚「トゲクリカニ」。
美しく咲いた啓翁桜が飾られ、見た目にも華やかで春の訪れを感じさせます。
小ぶりな体にぎっしりと詰まった身は、磯のかおりと甘みが美味。
濃厚な蟹味噌とメスのたまごもたまらなくおいしい!!
蟹そのもののうまみを堪能しました。
・八寸:
そら豆玉寄せ じゅんさい
菜の花利休和え
五色饅頭
合い鴨ロース
鱒の木の芽寿司
赤貝とわけぎのぬた
海老の松風
旬の春野菜や地元の食材を使用した品が7種、綺麗に並んでいます。
そら豆玉寄せは、ソラマメをすりつぶしたものと卵をまぜて固めたもので
おしゃれなグラスに盛り付けられ 春らしく、桜の花が添えられています。
赤貝とわけぎを酢味噌で和えたぬたは、さっぱりとした味わい。
真ん中の四角いカステラ状のものが「海老の松風」。
海老のおいしさ、風味がぎゅっと詰まっていて、やわらかな食感です。
菜の花の利休和えは、松の実と菜の花のゴマ和えで
ゴマの風味が強く香ばしい味でした。
五色饅頭は、見た目がカラフルでかわいらいいですね。
中にはジャガイモがはいっていて、自然な甘みがありました。
周りは揚げせんべいのようなサクサク触感です。
合い鴨ロースはやわらかく、噛むほどに美味しさが増していきます。
どれをとっても、旬の食材を生かした味わいと 見た目の美しさの両方が楽しめました。
・お椀:桜餅の海老射込み こごみ 木の芽
まず、蓋を開けた瞬間に広がる桜の香りにうっとりしました。
桜餅に海老のすり身を混ぜ合わせてあり、その上にこごみ・木の実が添えてあります。
香りと見た目で春を表現しているこちらのお椀は
桜餅の強い香りとはうらはらに、やわらかく優しい味わいでした。
・お造り:界津軽流 お造り取り合わせ
それぞれに界津軽流の味付けをしたお造り。
魅力はなんといっても、「お醤油」をつけずに味うこと。
素材そのものが持つ風味や味わいを引き立たせる独自の味つけがなされています。
地元食材を取り入れているので
青森ならではの味を楽しめるところもうれしいですね。
カンパチは、ニンニクの山椒漬けとなっと昆布で味付け。
イカはウニソースで頂きます。
とても美味しいウニで、ウニが苦手な私でもおいしく頂きました。
真鯛は、ブロッコリーの新芽をまいて梅肉ダレでい頂きます。
ホタテには、食用菊と青森名物のねぶた漬を合わせていました。
毛ガニは三杯酢のジュレにつけて頂きます。
毛ガニそのものが持つ風味はそのままに、酢のさっぱりとした味わいになります。
もちろん蟹味噌も濃厚で絶品です。
・揚物:たたき海老新挽き揚げ
山菜の天麩羅
もち米を蒸かして乾燥させたものを海老のすり身にまぶして揚げてあります。
抹茶塩をかけていただきましょう。
たたき海老は黄色、赤、緑と三食の彩りでクリームコロッケのような俵型です。
外はサクサク、中はふんわりとしていて、香ばしく非常に美味しかったです。
タラの芽とふきのとうは抹茶塩が良く合います。
ふきのとうは少し苦みがありますが、春の味を感じますね。
・蓋物:蟹の養老蒸し 三つ葉あん ぶぶあられ
蓋をあけると、鮮やかな緑色が目に飛び込んできました。
山芋のとろろを蒸したものに三つ葉のあんがかかっています。
山芋のとろろを少しいただくと、これまで食べたことのない味。
山芋を蒸すと食感が変わるんですね。
ごはんのような食感で、とても甘く中には蟹が詰まっています。
ぶぶあられはお茶漬けに入っているような丸く茶色いあられで、とても香ばしく
甘さの中で良いアクセントになっていました。
・台の物:ハーブとトゲクリカニの香り蒸し 蟹酢
いよいよメインのお料理です。
せいろの蓋を開けた瞬間、ハーブの香りが漂いました。
ハーブはレモングラス、ディル、セルフィーユの三種類。
セルフィーユは別名チャービル。チャービルは聞いたことがあります。
ハーブは藻塩を付けて、トゲクリカニは三杯酢のジュレにつけていただきます。
蟹の身を何も付けずに食べて見ると、ハーブの香りがして
食べたことのないすっきりとした味わいになっていました。
ハーブを食べて見ると、ディルは思ったほどくせがなく、菜の花のような食感。
セルフィーユは、後味がパセリのようなスッとした味で少しくせがあります。
レモングラスはかたそうで食べていません。
・食事:釜炊き白飯 止め椀 香の物
本日のお米は、地元でとれたつがるロマン。
お造りのあたりからお米が入ったお釜が準備され、炊いていたご飯が炊きあがりました。
蓋を開けるとつやつやのお米からいい香りがします。
お米が立っているとはまさにこの状態、という位綺麗に炊かれていました。
おいしい白米を、お吸い物、香の物と一緒にいただきます。
・甘味 下記の5種からひとつを選択
淡雪チーズ 木苺ソース
ほうじ茶のクレームブリュレ
春のおすすめ 桜のデザート
フルーツの入った梅酒ゼリー
アイスクリームとシャーベットの取り合わせ
デザートは、5種類の中から選ぶことができ、
「春のおすすめ 桜のデザート」と「フルーツの入った梅酒ゼリー」に決めました。
最初は、ほうじ茶のクレームブリュレをと思いましたが、
お腹がいっぱいになりすぎてあっさりしたゼリーに変更しました。
甘味が運ばれる直前に変更しましたが、快く変更に対応してくれました。
お腹も心も大満足で、食事終了です。
私たちの食事ペースに合わせてお料理をだしてくれるので
2時間かけて、ゆっくりと頂きました。
春を告げる「トゲクリカニ」や春の山菜等、季節感あふれる食材に
津軽の食文化が意識された味付けがほどこされていて
どのお料理も絶品でした。
春の味覚を堪能できる絶品のお料理と、極上の和の雰囲気とおもてなしで
最高の時間を過ごすことができました。
定休日: